加筆中
映画クラブと呼んだり名画クラブとも。でも新地のクラブとは呼ばれません。そんなひと、いないし、、、もう何年も続いています。ほぼ隔週でその時の気分で上映映画を決めています。ゴタゴタ書いて読んでいただくより、今までに上映した映画のチラシの抜粋一部を読んでもらいましょう。読んでいるうちにまた眠たく観たくなりますよ!
_______________________________________________1月29日(土曜日)午後1時半より満を持したモッセン館の第一弾は 「わが青春に悔なし」監督:黒澤明、1946年、110分 白黒、出演:原節子、藤田進、大河内伝次郎、杉村春子 物語は滝川事件とゾルゲ事件をモデルとしており、黒澤作品としては通算5作目。ファシズムへの断罪がテーマになっており、黒澤は「自我の確立ということを描きたかった」と語っている。(最後の農村シーンはスゴいよ、迫力あるよ!...つぶやき) 2作目「秋刀魚の味」監督:小津安二郎、1962年、112分 カラー 出演:岩下志麻、笠智衆、岡田茉莉子、佐田啓二 婚期を迎えた美しい娘・路子(岩下志麻)と暮らす、妻に先立たれた初老のサラリーマン(笠智衆)の姿をコメディタッチで描く。(哀愁感漂う笠智衆の背中がいいねェ。なにかのインタビューで笠智衆が言っていたけど、最後の場面で彼が泣く、と言う台本で、一度も意見を言わなかった笠智衆が珍しく抗議して泣かなかった、とか。つまりその方が映画の情感に適っていると...さすが!) つぶやき.. モッセン館主 _______________ ________________________________え~、、、今週の映画会は名画鑑賞に戻って、ちょっとシリアスな 「永遠の人」 1961年度、監督: 木下恵介、上演時間: 107分 出演: 高峰秀子, 佐田啓二, 仲代達矢、石浜朗、乙羽信子、田村正和 他 「笛吹川」につづいて木下恵介が自から脚本執筆・監督、コンビの楠田浩之が撮影した、人間愛憎のものがたり。ダッテさ。 あらすじ: 1937年、九州・阿蘇の小作人の娘さだ子には隆という恋人がいたが、負傷して戦地から帰ってきた地主の息子・平兵衛に犯され、入水自殺を図るも果たせず、やがて隆にも去られて、平兵衛と結婚するのだが……。阿蘇の大自然を背景に四半世紀にわたる女の憎悪の念を情熱と哀愁のフラメンコ(!)に載せて描く、闇のクロニクル!ウヘッ、コワイ!でもなぁデコちゃん、うまいからなァ~、、、ヤッパリ最後の場面、グッとくるなあ。 秀子の作品の中で最高傑作の一つといわれるほどだからな~、、、 で、真夏のマチネー、木下、秀子コンビでもう一丁、! 「カルメン故郷に帰る」 1951年度、上演時間: 86分 ほぼ全編を浅間山麓でロケ撮影し、国産初の「総天然色映画」(モノクロの時とはまったく異なるメイクに戸惑う出演者も多く、笠智衆はどんなメイクを施しても顔が奇妙な発色になるのでスタッフ一同首を傾げるほどだったという。)として公開されて話題を呼んだ。 都会でストリッパーをしているヒロインを演じ高峰秀子の爽やかな演技が光る。戦後の自由でどことなく軽薄な風潮と、それに対する賛否両論の世論を風刺した軽快な喜劇で、新しい時代の映画の創作意欲が随所に見て取れる作品である。また父娘、姉妹、夫婦の情愛などが非常に丁寧に描かれている。 と、これを読んで題名と照らしてみれば、あらすじなんていらないね。 いま真夏だから次のダシものを怪談なんかと、と考えているモッセン館主 ________________________________________________________ 第3回懐かしの映画鑑賞会、2月12日(土曜日) 午後1時半より 今回はグッと趣向を変えて時代劇です。いわゆるチャンバラ映画ですね。チャンバラといえば、昔風イノセントな、血糊の付かない映画が懐かしいと思いませんか?(強引だな~) しかも卑怯な事を嫌い、武士の情けを識る、観ていて肩が凝らない映画。とにかくこの下のドーデモイイあらすじを読んでください! ▷新選組の横川ら三人が、見世物一座の勘兵衛を、理由なく斬り殺して逃げた。会津の小鉄はそれを新選組の道場に怒鳴りこんで、近藤勇の知遇を得るようになった。横川らは近藤勇と対立する関副長の部下であり、関の助けで道場を逃げだしたが、沖田総司らに追われ、山中で捕った。そのとき、沖田の危いところを助けたのは、杉作を連れた鞍馬天狗だった... ウヒーッ!鞍馬天狗だってさ、杉作だってさっ!しかも月形半平太まで出ていて「月さま、雨が...」「春雨じゃ、濡れていこう」だってさ!(映画とはいえ、よくもマァー、シラッと言えるよな~、でも言った俳優が大友柳太郎だからなァ、あの人なら平気で言えるな。)あぁ、お年玉でキャラメル買って、始まりの音楽を聞きながら豪華な出演者が続々と出てくる字幕を観ながら、もうここで時間が止まってもいいよと思ったあの頃。前の方の席にクラスのお目当ての子を見つけて心臓パックン(関係無いダロー) さぁ、しばしの時間、当時に還ってちっぽけで、ささやかであっても幸せだった子猫のような時間を思い出してみませんか?(←われながら宣伝ウマいと思う) ということで、「新撰組」なら絶対にクラシックで。1958年度作品、94分 監督: 佐々木康、出演: 片岡千恵蔵、山形勲、東千代之介、大友柳太郎、千原しのぶ...or You Name It! なお、今回はこれ1本!ゆっくりとお話、お茶などを楽しみながら土曜の午後をマターリという趣向です。まだまだ日の暮れが早い時節ですからTake it easyでいきましょう!(出し物が底をついてるワケではないから安心して) モッセン館主 _______________________________________________通うだけで映画通になれる、名画座モッセン館が送る2011年第7弾! 5月21日(土)午後1時半より とは言ったもののなんにしようかなァ~.....んじゃ、これでどうです? 一本目: 黒澤明監督「酔いどれ天使」1948年、98分 あらすじ: 闇市を支配する若いやくざと、貧乏な酔いどれ中年医者とのぶつかり合いを通じて、戦後風俗を鮮やかに描き出したヒューマニズム溢れる力作。黒沢監督の代表作の一つ。 余談: 本来この作品の主人公は医師の真田役・志村であるが、準主役・三船の強烈な魅力が主役を喰ってしまった。これにより、黒澤は以降の諸作品に三船をメインに起用していく。事実上、三船を世に知らしめた一本といえよう。当時、戦争帰りの若者には社会復帰出来ず自暴自棄的傾向(アプレゲール)に陥る者も多く、黒澤はそれに対して警鐘を鳴らす意味を込めたかったのである。だが三船の野性味あふれる強烈な存在感は半ばそれを吹き飛ばし、黒澤の意図とは逆に暴力とニヒリズムの魅力をスクリーンいっぱいに吐き出し賛美されたのは皮肉である。(ウィキペディアより抜粋)キャーッ、アプレゲールだってさ。こんなおフランス語を知ってる人、手をあげて! でもシルバー会だから結構、手があがるかな?じゃ、この反対語知ってます? 出演: 志村喬、三船敏郎、山本礼三郎/小暮実千代美代/中北千枝子/千石規子/笠置シヅ子/久我美子。注)正解はアヴァンゲール(avant-guerre、戦前)さて二本目、コレが問題。チャンバラ好きな人とキライな人とのリクエストの狭間で館主ユラユラ…どうしようかなァ~ ええいッ! 「風の中の子供」(1937年)、82分 小津安二郎や溝口健二という名立たる名匠をして“天才”と言わしめたけれど、惜しくも若くして夭折した清水宏監督の作品。 あらすじ: 善太と三平の兄弟は、自然の中で楽しい夏休みを過ごしていたが、父親が私文書偽造の嫌疑で警察に連れて行かれ、家族は苦境に陥る。家計を支える為、母親は働きに出る事になり、まだ幼く手のかかる三平は遠くの叔父の家に預けるられる。農村を舞台に、風の中を駆ける子供たちと親子関係を、のびのびと描いた名編。(戦前の家、風景を見たくない?) 出演: 河村黎吉/吉川満子(この人、長屋紳士録にも出てた。純日本風でおっとりした性格の女優さん、時々、ナマコのようだけど好きだなァ~)/坂本武/岡村文子/笠智衆/葉山正雄/爆弾小僧/突貫小僧/アメリカ小僧(これ、スッゴイ俳優名だよねェ~、時代を反映してる) この映画、ちょっと見れないレアな作品ですよ! モッセン館主 ________________________________________________ 日曜映画劇場 ● 例によって「シルクロードの旅」を続行します!もう行き着くところまで行っちゃわないと、、、 5月12日(日曜日)午后2時より で、今回は特典ディスクというのを最初にお観せします。これはシルクロード取材の為、ヘリコプターで飛んだ場所、場面をまとめて1本にしたものです。上から見ても下から見ても雄大なシルクロード周辺の国々、こんな映像は今現在の世界情勢を考えると、二度と実行出来るとは思えないです。(あたかも自分が行ったような遠い眼をする) そして、前回より続きの 9巻第5集 ● 炎熱イラン南道 / 題名からして熱そう! (◎_◎;) アフガニスタン国境に接するイラン、シスタン地方から古代ペルシャ帝国の都ペルセポリスへ向かう。コウ熱くっちゃぁ、もうどこへでも向かってくれや! 第6集 ● 砂漠とコーラン / イラン北部、カビール砂漠の北側を、かってシルクロードの大動脈が走っていた。知ってました?知るわけないよね。で、この道はいつか来た道ってんでイスファハンまでおよそ3500キロ続くんだそうです。昔も今も東と西の世界を結ぶ陸の架け橋というわけですな。コウ熱くっちゃぁ、もうどこへでも架けてくれや!題名の通り、砂漠とくればコーランですが、我が日本では、海ときてソーランですわな、ほら、ヤーレン ソーラン ソーランはいはいッ。\(^o^)/ヤター! あ、奥さん、ブたないで! モッセン館主 ________________________________________________お待ちかね!第四回、「シルクロード 絲綢之路」第七、第八集 約100分、9月22日(土曜日)午后2時より。さあ、いよいよ西域の砂漠地帯に入ってまいりました。でもねェ居るんですよ、そこにも民が。どんな民かって言うと、砂漠の民なんですよ(当然だけど、、、)それが第七集「砂漠の民」。それで砂漠はといえば、ここのは熱い!(行ったことないけど、、、)だから地表温度のほうが廻りの温度よりも断然暑い。ラクダの背に乗ってお尻が痛くなって(乗ったことないけど、、、)それで降りて歩いても沸き上がってくる熱さがタマラない。焼けた砂、カラカラの空気、それでも汗が出ない、というよりも出る前に乾いちゃう。(なったことないけど、、、)でもねェ居るんですよ、そこにも民が。そこにオアシスがあればそれでも人は住める。だから第八集「熱砂のオアシス•トルファン」となるわけですよ。わかりまぁしたぁ? え?説明がいい加減じゃないかって?そうかなァ~、けっこう理路整然だと思うけど、、、とにかく、今回も断然面白い!いろいろな生活の知恵とか、とんでもないところからヤカンが降って来たり、、、ということで第七集「砂漠の民」ウィグルのオアシス•ホータン、第八集「熱砂のオアシス•トルファン」一挙公開!じゃ、取りあえずホータン1皿にトルファン2皿お願いね、って奥さん、ピータンじゃないんだから!まてよ?ホータンていうところ、ジュータン(絨毯)で有名な場所。”タン”て言う言葉はひょっとすると、、、フ~ム__________________________________________________10月20日(土曜日)午后2時より「天馬のふるさと」~天山北路~というのが第十一集のタイトルです。今回は南路の方ではなく北路の方を廻ります。そこで遊牧の民と交流をし、馬上のさっそうとしたスタイルと広大な土地、高原を堪能していただきます。漢武帝が天馬と呼んで渇望したといわれる良馬の産地で、もとはといえばシルクロードが開ける結果になったのは匈奴に対抗出来る軍馬を欲したことからですからね。そして第十二集「民族の十字路」~カシュガルからパミールへ~西域最西端の町、カシュガル天山南路と西域南道の合流地であり、パミール高原越えの国境地帯。この高原という言葉にわたしなんかダマされちゃうんですよ。なんか高原というと乙女がハンカチを振り振り歓迎してくれるとか (マア、馬乳で歓迎はしてくれるんですけどね、ここは(^_^;)、スズランを摘みながらキャッキャ戯れるというような、、、でもとんでもない立派な山脈地帯ですわ!3~4000メートルとか。りっぱに高山病に罹るらしい。いい加減な名前を付けるのは止して欲しい。と思うわけですよ。まただんだんと横道に逸れてきましたので(シルクロードで横道に逸れたら大変!)この辺で。ア、作家の司馬遼太郎さんが初登場、少数民族に惹かれる理由とかを独特のもどかしさで説明します。自分でもよくわからないといいながらも、なるほどと思わせる解説になってます。________________________________________________________お待たせいたしました!それでは、2012年第一回の映画鑑賞会の始まりです。新春に(どこが春?)ふさわしい楽しい映画からいってみましょう!「大当り狸御殿」1958年、 佐伯孝三監督、出演: 美空ひばり、雪村いづみ(二役)、山田真二、白川由美、ミヤコ蝶々・南都雄二、中田ダイマル・ラケット、トニー谷、浜村美智子ほか。あらすじ: 狸御殿のきぬた姫は、財政立て直しのために、隣国の若殿狸吉郎と政略結婚させられそうになるのです、誕生日を前にして、御殿中の騒ぎをよそに、姿を消した。生れて始めて御殿を出た姫の眼には見るもの聞くもの珍らしく、やがて淋しい原にさしかかると、山賊に襲われ、あわやというところでクモの巣谷へ落ち込んだ。この谷には美しいもん白のお蝶も落ち込んで捕われていた。姫とお蝶が、今しも、、、館主より: 昨年お見せした初春狸御殿(大映版)の東宝版ですね。こちらの方が最初らしいです。あの当時は、お互いの俳優陣の貸し借りや翌年に平気でリメイクをしたりでノンビリなもんでしたね。そして、やはりここはミュージカルというよりはオペレッタと呼びたいですね。浅草レビューの匂いがするし。トニー谷の毒がチョッピリ入ったコント、デーォ、イデテーオの浜村美智子、なつかしいですねェ~、コンミタタリバナ タリリバナーナ、、。________________________________________________________歌でおなじみの『青い山脈』(1949年版)原作、石坂洋次郎の小説より。監督: 今井正。出演: 原節子、池辺良、杉葉子、赤木蘭子、龍崎一郎、若山セツ子、小暮実千代他。あらすじ: ある片田舎町の駅前。金物商丸十商店の店先に一人の女学生が「母が手元に現金がないからこれを町へ持って行って学用品を買いなさいって……」と小さく海光女学校五年生寺沢新子と書かれたリュックの米をつき出した。留守番の六助はドイツ語の教科書を放り出して大儀のついでに御飯を炊いてもらう。だんだん事情を聞いてみると母を二人もつ新子だった。一方英語教師島崎雪子は新子あてにきたラヴレターを見せられて、、、とこういう具合に展開して、、、とにかく長い。
館主: 青い山脈はやっぱり、なんといっても1949年版じゃなくっちゃあね(それしか観てないけど)このポスター見てタマゲないでよ、フル~イって。マア、古いんだけど、、、自転車の宣伝かと思える場面があるんですが、これは新時代の象徴だったんでしょうね。若く躍動する健康な身体とメカニックのハーモニーとしてね。女の子のスカートと自転車というのはちょいとしたお色気があって(このジジィめ!)いいもんです。その点、男の方はやたらこぐだけで(汗)、、、まぁこれも見方によっちゃあ、若い精力のはけ口を表しているとも言えますが、それはいいとして、貧しくても、これから若い人達が次の日本を背負ってハツラツ前進という象徴としてはうってつけだと思います。車じゃそうはいかない。館主。おっと、忘れてたッ!上映開始は午后2時からです。________________________________________________________今週の映画会は第一弾「関東無宿」、ちょっとひと味違ったヤクザ物で、鈴木清順監督はこういった題材(関東無宿、殺しの烙印)を虚無的に描くため日活の上層部に睨まれて会社を追われ、抗議したファンや映画関係者のために社会問題にまで発展したらしい。この人が他の題材を撮るとちょっとカブく傾向が有ります。←この意味わかるかな~、ヒント、歌舞伎。第二弾は「緋牡丹博徒」。正統ヤクザ映画の浄化作用(昔、プロレスで力道山がこの道の名手だった)をきっちりと叙情で描く監督作品です。娘盛りを渡世にかけて/張った体に 緋牡丹燃える/女の 女の 女の意気地/旅の夜空に 恋も散る♪←お竜さん、ちょっと調子ッパズレだけど、それが反って忘れられない、、、時は明治、日露戦争前、上州周辺を舞台に、不正を働く軍の上層部と悪徳ヤクザを相手に、緋牡丹お竜の活躍を描きます。熊谷在に軍部御用の兵器工場ができ、周辺の百姓はその公害のために苦んでいた。農民の苦難も限界に。そしてついに立ち上がる九州熊本の矢野組々長矢野竜子こと緋牡丹お竜。やってくれますよ、ええ、キッチリと。モッセン館主: 補足、ヤクザ映画というと、目を細める人と眉をひそめる人との二通りの反応がありますね。正反対の感情がほんのちょっとの似たような筋肉の動きで表されるんですね。で、なにが言いたいかと言うと、細める人にもひそめる人にも歩み寄っていただきたいと思いちょっと補足を付け加えたいと考えた次第です。第一弾目の「関東無宿」1963年日活映画ですが、監督の鈴木清順は『東京流れ者』の虚無的なラストシーンが日活上役たちから大批判を受け、急遽、ラストシーンを撮り直す。修正前のフィルムは現存せず、そしてとうとう翌年、『殺しの烙印』で社長の逆鱗に触れ、日活を解雇されてしまうという監督の作品ですから、それほど切った張ったという感じではなく、原作が平林たい子というんですから、過激になったヤクザ映画とは一線を画しています。第二弾目だって、当時の藤純子が片肌を脱いで、緋牡丹の入れ墨を見せるときに本人が脱ぐということに難色を示したそうです。東映のプロデューサーであり父親でもある俊藤浩滋が説得をしたと言うエピソードがあるくらい、まあ純情だった時代もあったということですねェ。